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株式会社カプコンと株式会社ゲームズアリーナの合弁会社である株式会社ダレットは、「ストリートファイター」シリーズをモチーフにしたオンラインエンターテインメント「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」を正式発表した。発売プラットフォームはWindows PCで、対応OSはWindows XP/Vista。2月以降のβテストを挟み、今春正式サービスを開始する。ビジネスモデルは、クライアントと基本プレイ共に無料のアイテム課金制を採用する予定。
「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション(「SFO」)」のゲーム画面。マウス操作で楽しめるところが革新的だ 「SFO」らしいゲーム画面。昇竜拳はベースはリュウらしいが、頭と身体は女性。背景も段ボール製の書き割り風で、もはや「ストII」の原型を留めていない
「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション(以下、「SFO」)」は、一見「ストリートファイター」シリーズのPCオンライン版を装いながら、その実、マウスインターフェイスの採用を皮切りに、PCならではのメリットを活かし、純粋なゲームとは異なる楽しさを追求した画期的なオンラインエンターテインメント。
基本的なゲームデザインは、マッチングロビーで対戦者を募り、テキストチャットベースのコミュニケーションを経ながら、1対1のオンライン対戦を楽しむというもの。ベースとなっているのは「ストリートファイターZERO」あたりだが、コントロールパネルやゲームパッドといった「ストリートファイター」シリーズ特有の6ボタン環境は必要とせず、PC標準のインターフェイスであるマウスだけで対戦格闘ゲームが楽しめるのが最大の特徴である。
具体的な操作方法としては自分のキャラクタを中心に、マウスを右にスライドさせれば、自キャラが右に動き、上にスライドさせれば空を飛ぶ。左クリックでパンチ、右クリックでキック、マウス操作とボタンの組み合わせにより、必殺技が繰り出せるという具合だ。
発想としては、2005年のGDCのIndependent Games Festival(IGF)で脚光を浴び、Valveからダウンロード販売されるまでに至った「Rag Doll Kung Fu」に近いが、「SFO」の新しさは、マウスによる一連の操作を“マウスジェネレーション”として定義し、そこから創造されるユーザードリブンのエンターテインメントを意識して、ゲーム全体がデザインされているところだ。
そのひとつにはアバターシステムの採用が挙げられる。オンラインゲームではごく普通に採用されているアバターアイテムを「スト II」世界にも適用させ、リュウや春麗といったお馴染みのキャラクタに、頭、腕、身体、脚という4つの部位を自由に組み合わせて自分だけのアバターでオンライン対戦を楽しむことができる。
アバターの元となる登場キャラクタは、リュウ、春麗の2大人気キャラに加え、香港の武侠小説家 金庸の小説からヒコとテイランの2キャラを加え、4パターンでスタートする。順次登場キャラクタを増やしていく方針で、よく見るとわかるが、実は男女を問わず同じボーンを使っており、頭はチュンリーで身体はザンギエフといったネタキャラを構築することも可能だ。
このアバターシステムは、さらに重大なフックが内蔵されている。「SFO」のキャラクタは、「スト II」そのままの3Dモデルキャラクタではなく、実はリボルテックであり、フィギュア同士がデジタル世界で戦うという設定になっている。リボルテックは、海洋堂が発売しているアクションフィギュアシリーズのブランド名で、ラチェット機構と呼ばれる独自の関節「リボルバージョイント」を採用することで、ダイナミックな動き、好みのポーズの固定、容易なパーツの組み替えなどを実現している。今回ダレットは海洋堂とタイアップし、「SFO」の登場キャラクタのリボルテックの発売を予定しているというわけだ。
カットインシステムでコメントや画像を挿入したところ。非常に現代的な絵面である
ふたつ目としては多彩なコミュニティ機能が挙げられる。コミュニティ機能は、「SFO」でもっとも力が入れられている部分であり、同作のコアといっても過言ではない。具体的には、特定のアクション時や必殺技の発動時にコメントや画像などを表示できる“カットインシステム”と、リプレイデータの保存再生に関して、第三者が任意にリプレイ映像に対してコメントを挿入するシステムを採用する。
これらのシステムは、親会社に当たるドワンゴグループが運営する「ニコニコ動画」を筆頭としたユーザー間でコンテンツを創造していくUCC的な発想に基づいており、単純にマウス裁きや強さを競うだけではなく、想定外のネタやアイデアをインゲームで披露できるというゲーム外の楽しさを追求できるところが大きな特徴である。ライセンス元のカプコンがそれを許容しているところに時代の変化を感じざるを得ないところだ。
その他のコミュニティ機能としては、チーム戦を行なうためのグループ結成システムや、オートマッチング、ミッションモード、トーナメント対戦モード、チーム対戦モード、協力戦モードなどが予定されている。今春時点では1対1の対戦からスタートするようだが、画面内に複数のキャラクタが入り乱れる多人数対戦も想定していることがわかる。
ビジネスモデルは、基本無料で、一部のアバター、サービスが有料提供となる見込み。正式サービス開始時期については、βテストの状況次第で現時点では流動的だが、2月、3月に内容を変えてβテストを実施し、予定通りいけば4月にも正式サービスへ移行する予定としている。
今年「ストリートファイター」シリーズは20周年を迎え、先日日本でも発表された「STREET FIGHTER IV」共々、「SFO」もその記念作品として一翼を担うことになる。同シリーズのファンがどのような反応を示すかは未知数だが、カプコングループらしからぬ新たなエンターテインメントの今後に期待したい。
They should call me Hadouken 'cause I'm down right fierce!